サイボーグ

人間工学の授業でサイボーグ技術のビデオを見ました。主な内容はサイボーグ技術を医療に用いるというものでした。
いくつかあった中で、私が特に気になったのは、脳に24時間信号を送り続けることで、パーキンソン病が治るというものです。信号が途絶えてしまえば元に戻ってしまうので完治するわけではないのですが、信号が送り続けられている限りは病気が治っているのと同じことなのです。手や足の震えが止まり、寝たきりの生活だった人が自分の足で歩けるようにまでなるのです。もちろん脳の手術をしなければいけないので、脳卒中などになってしまう危険性もあります。しかしアメリカでは2万人もの人がこの手術を受けているし、日本でも行われています。
他にも腕を失った人の腕につながる神経を使って、脳の信号を読み取り考えた行動を人口の腕が行ったりするなどの技術があり、実際に行われてもいます。
また、脳コンピュータインターフェイスという直接脳から指令の信号を読み取れるという技術もあり、ネズミを使った実験を行っている。脳に指示信号を送り、指示通りに行動すれば褒美として快楽中枢を刺激する。これを行ううちに指示通りに行動するようになり、高い所が苦手だったネズミが高い所でも登るようになるというものです。サルでもこの実験は成功したようです。
しかし、もしこれが人間で行われれば、軍事的な面で活用され、何でも指示通りに行う兵士がつくられたり大変なことになってしまいます。サイボーグ技術は、技術よりも倫理的な問題が大きいようです。
サイボーグと聞いても空想の話の中のことのようにしか思えませんでしたが、5〜6年でもっと目に見えるようなところでもサイボーグ技術が使われ始めるそうです。もうただただ時代の変化(進歩)に驚くばかりです。

パーキンソン病
動作緩慢・寡動・姿勢不安定・振戦・筋固縮等を主症状に徐々に進行する。安静位で自然に手足が震え、立つと前屈姿勢。足の踏み出しが困難で、いったん歩き出すと前のめりに早足となり止らない。       (看護学大辞典 第5版 メヂカルフレンド社 2002)